確かに以前より円高であることは、
言わずもがなみなさんご存じのとおりです。
本日記念すべき77円77銭を割り込みました。
ちなみに野田さん(財務大臣)は
「マーケットを注視する」との発言に留め、
本日安値は震災後の76円37銭に迫る、
77円57銭まで下落しました。
では、本題に戻りましょう。
本日の77円台は本当に円高水準なのでしょうか。
答えはノーです。
グラフは日経より抜粋。これは対ドルの購買力平価というものである。購買力平価は、為替レートは2つの国の通貨の購買力(モノを買える価値)が同じになるように決まるという考え方で、デフレの場合、円の価値が相対的に上がってきた。このグラフは、日本と米国の企業物価の変化から計算した購買力平価。この購買力平価に接近すると、円高に反転していることがわかる。
次に示すのが、実質実効レートのグラフだ。水色の線は、ユーロや中国元など多くの通過を加え、加重平均した実質実効レートとなる。これが意味することは、06年は円安水準であったのに対し、今はインフレ率(つまり日本では物価が安くなっていること)を加味すると、決して円高に振れてないということだ。それどころか、円高でも円安でもなく、適切な水準を保っていることを表す。
ともすれば、以前から榊原英資先生が仰る1ドル=60円の水準になる可能性もあることが納得できる。
こうして常に更なる円高になる可能性があるというリスクを考えた上で投資をすることが、本日私が述べたかった真意であります。
もちろん短期で見ればこの限りではないことを付け加えておく。
今日は以上。
ここまで読んでいただきありがとうございました。